米国配当株物色 – 新型コロナウイルスの行方が見えにくい中のClorox(CLX)

投資

新型コロナウイルスの行方が気になります。

Googleで検索した米国での感染者数と志望者数の推移は下記の通りで、線の動きが暴れて収束するのかが見えにくい状態です。(本記事は米国株の話なので、米国のデータを使用しています。)

Googleでの検索結果、データソースはThe New York Times

治療薬やワクチン開発の状況が気になるものの、現時点では個人でできる対策を地道に行うしかなさそうです。

これほど消毒を気にしたことは過去にはありません。抗菌、殺菌という文字が含まれる商品を探した時期もあります。ようやく供給も安定してきており、以前と比較して購入に困ることは無くなっています。

しかし、季節性インフルエンザも流行し始める時期に差し掛かってくると、事前準備は必要ではないかと考えています。

という訳で、消毒関連の家庭用品を製造している会社である、Cloroxの株を見ていきます。消費材メーカーとしてはP&Gと比較すると小規模で、日本では店頭よりも通販で商品を見かけるくらいであるため、あまり馴染みはないかもしれません。

【注意】本銘柄は個人の意見として記載しているのみで、推奨されるものではありません。企業の財務状況やビジネス内容を確認した上で、ご自身の責任で投資判断を下してください。

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Cloroxとは?

Cloroxは消費材メーカーですが、漂白剤や消毒・殺菌を特徴とした洗剤などで有名です。

同社の商品サイトを見ていると、お風呂の後にシュシュっとするだけで、石鹸カスなどを取り除いてくれるスプレーもあり、便利そうな商品があります。

株価は今年に入ってから上昇し続けており、八月中旬以降は過熱気味な株価が落ち着きを見せているものの、210ドル台で推移しています。

Yahoo! Finance(CLXの2020年1月からの株価推移および概要)

時価総額は270億ドルの規模で、上述の通り、P&Gの時価総額である3,595億ドルと比較すると小ぶりです。

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財務状況・配当金

2020年8月3日に発表された2020年度第4四半期決算では、売上は19億8,300万ドルで前年同期比22%増。2020年度通年売上の67億2,100万ドルも増収で前年度に比して8%のプラスでした。

同時に費用も増えていますが、気にするほどのものはなく、2021年度も増収を見込んでいます。ひとつ付け加えておくと、新型コロナウイルスで売上が増えたとは触れておらず、企業努力によるものという表現で、2021年度の増収も新型コロナウイルスとの関連付けはしていません。

個人的には、身の回りをきれいにしておくというニーズ(習慣?)は突然消えることは考えにくく、現在のような状況が続く限りは業績へ何らかの寄与はあると考えています。

そして、みんな大好き配当金の利回りは2%程度と控えめですが、額にすると年間で一株当たり4.44ドルを予定。

参考に決算資料を以下に引用掲載します。資料は過去20年分を示していますが、実際には43年連続増配しています。

Clorox2020年度第4四半期決算資料より

Defensive Stocks

Clorox株は「Defensive Stocks」と言われています。生活必需品を扱っている企業の株はおおむね、この Defensive Stocks に相当します。世の中の状況が変化しても、生活をしていく上で買い控えなどをすることはなく、業績も大きく変動することはない。

それゆえに株価も急激に上下することはないと言われている銘柄です。

この目安になる指標は「Beta」と呼ばれるもので、上記Yahoo! Financeの図表にも掲載されています。この数値が1を割っているかが目安で、小さいほど株価の動きは小さくなります。

ざっくり説明すると、Cloroxは0.25であるため市場の株価が5%下落しても、1.25%分だけ下落するという見方ができます。下落時には安心感がありますが、上昇でも同様の考え方であるため、値上げ益を大きく狙うという性質のものではなく、「Defensive」の名前の通り資産を「防御」するための銘柄となります。

定期買付にCLXを含めるか

個別配当株の定期買付は、AT&T、JPMorgan Chase、CVS Healthの三銘柄ですが、ここでCloroxを含めるとなると、一株200ドルを超える株価が懸念です。

Cloroxという会社は魅力的に映るものの、現在の定期買付銘柄に鑑みると見送りになりそうです。

ただ、まとまった余力があるときに株価が下落したタイミングを見計らって購入したい銘柄です。