未来のFAANGに投資するゴールドマンサックスのETF – GTEK(動画解説あり)

動画解説(メカブ投資channel)

FAANG、GAFA、GAFAMに加え、Magnificent Sevenなどと言ったものまでありますが、米国のビッグテックと言った会社に投資をしようと思うと一株購入にも多額の資金を要するケースがあります。

値がさ株となった銘柄も、かつては低廉な株価であった時期もあり、企業の成長と共に株価が上昇、ひいては時価総額の大きな巨大企業となっています。

ゴールドマンサックスが、2021年9月に運用を開始した新たなETF、Goldman Sachs Future Tech Leaders Equity ETF (GTEK)は、次世代のビッグテック候補となる企業をポートフォリオに組み込んだものとなります。

「次世代」「ビッグテック」・・・何か聞き覚えのあるフレーズ。デジャブかな?

イラスト:Loose Drawing

運用が始まった当時、米国ではARK InvestのETFが競合として引き合いに出され、報じられています。

当時のゴールドマンサックスのポートフォリオマネージャーの一人であるSung Cho氏は、ARK Investの名を挙げながらも、投資対象企業の半分近くが米国外であること、時価総額が1,000億ドル未満であることに言及し、棲み分けを示唆していました。

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このETFは日本で買える?

国内では買えない模様

ゴールドマンサックスのサイトを探ってみたものの、同社がGTEKを日本国内で取り扱う外国投資信託としての届出を金融庁へ出している形跡はないため、日本では買えない模様です。

似た雰囲気の投資信託

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社からGS フューチャー・テクノロジー・リーダーズという投資信託が出ています。

設定日は、2020年2月25日とGTEKよりも前の日付なのですが、目論見書を見るとGTEKと似た雰囲気。NISAの成長投資枠としても購入可能ですが、信託報酬が年率1.7875%(税抜1.625%)と高額なのが気になる点です。

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Goldman Sachs Future Tech Leaders Equity ETF (GTEK) の基礎情報

本ETFの基礎情報を確認します。

設定日2021年9月14日
運用会社Goldman Sachs Asset Management
経費率0.75%
純資産1億7,529万ドル
2026年1月23日時点

経費率は、この種のアクティブ運用のETFと同水準となっています。

純資産は、2026年1月時点で1億7,529万ドルです。

この記事の初稿を書いた2021年9月時点が7,900万ドル。2023年6月の更新で2億3,496万ドルと、大きく膨らんだと思いきや、2024年5月は1億6,930万ドルと2億ドルを割っていて2026年に入っても資産の大きさは殆ど変わりません。

組入銘柄

組入銘柄

組入銘柄数は、概ね60台を推移しています。

銘柄数に大きく変化はないものの、銘柄の入れ替わりはあり、2021年から2026年も残っているのは以下の14銘柄となっています。

  • ADYEN N.V.
  • APPLOVIN CORPORATION
  • CADENCE DESIGN SYSTEMS INC
  • CELLNEX TELECOM, S.A.
  • DATADOG, INC.
  • DELTA ELECTRONICS, INC.
  • HOYA CORP
  • HUBSPOT, INC.
  • INFINEON TECHNOLOGIES AG
  • MARVELL TECHNOLOGY, INC.
  • MEDIATEK INC.
  • MERCADOLIBRE, INC.
  • MOTOROLA SOLUTIONS INC
  • SNOWFLAKE INC.

2023年5月のNVIDIA決算発表で物色されたMarvell Technologies (MRVL) は2021年9月、2023年6月共に3.14%と最も高い組入割合で、2024年5月は4%を超えていました。しかし、2026年は2.2%となっています。

米国外の銘柄では、2020年頃に米国人の投資系YouTuberが頻繁に触れていたMercadoLibre (MELI)で、本銘柄は2026年でも健在。

組入れられている日本企業

日本企業は2024年には九銘柄まで増えていましたが、2026年では六銘柄となっています。2021年から生き残っている銘柄は、HOYAのみ。

半導体関連と思われる銘柄が増えているのに加え、カプコンも組み入れられており、中東マネーが注目している銘柄はゴールドマンサックスも気になっているという所でしょうか。

銘柄2021年9月21日2023年6月1日2024年5月30日2026年1月15日
HOYA(7741)2.07%2.35%0.96%1.35%
日本電産(6594)1.82%1.36%
東京エレクトロン(8035)1.75%1.47%2.16%
荏原(6361)2.21%
TDK(6762)1.02%
浜松ホトニクス(6965)1.60%0.50%
アドバンテスト(6857)0.96%2.44%
カプコン(9697)0.62%1.14%
ダイフク(6383)1.43%2.14%
堀場製作所(6856)0.99%
村田製作所(6981)1.23%
東京精密(7729)1.71%
SCREENホールディングス(7739)1.16%

GTEKは組入銘柄の時価総額を1,000億ドル未満としています。1,000億ドルは日本円で16兆円近く。日本で時価総額が16兆円を超える企業は以下の12社です。(参考:みんかぶ、2026年1月16日時点)

2021年は日本円換算で10兆円であったため六社ありました。2023年には為替の影響で四社に減り、2024年には三社と寂しい状況でした。2026年には昨今の株価高騰により一気に増加となっています。

  1. トヨタ(7203):57,967,603百万円
  2. 三菱UFJ(8306):35,484,455百万円
  3. 日立(6501):23,842,443百万円
  4. ソニーG(6758):23,689,070百万円
  5. SBG(9984):22,904,510百万円
  6. 三井住友FG(8316):21,701,775百万円
  7. ファストリ(9983):19,936,543百万円
  8. 東エレク(8035):19,879,319百万円
  9. アドテスト(6857):17,468,020百万円
  10. みずほFG(8411):17,052,973百万円
  11. 伊藤忠(8001):16,768,130百万円
  12. 三菱商(8058):16,337,296百万円

東京エレクトロン(8035)は2024年時点で時価総額が15兆8600億円でした。2026年は20兆円近くとなり1,000億ドルを超えています。目論見書に1000億ドルを超えた場合の扱いについては明確には書かれていませんが、時価総額により除外となったのではないかと考えられます。

セクター構成

セクター構成を経年で比較します。IT関連の比率は大きくなり2024年には八割に達しそうでしたが、四分の三程度に落ち着いています。ITに次いでコミュニケーションという順位は変わりませんが、その割合は初期と比較し下がっています。

Goldman Sachs Asset Managementのデータから筆者作成

国別構成

当初、投資の半分近くを米国外にするとの話があったと記憶しています。ようやく米国の比率が半分を切る水準になりました。日本は台湾に続く三番目です。

Goldman Sachs Asset Managementのデータから筆者作成

目論見書に書かれていること

本ETFの特徴を探るべく、目論見書を見てみます。

Invest Objective

目論見書の最初に記載の目的は「The Goldman Sachs Future Tech Leaders Equity ETF (the “Fund”) seeks long-term growth of capital.」と、長期的な成長を狙っています。

Principal Investment Strategies

説明が長いので、以下にまとめています。

  • 投資対象:純資産80%以上を国内外のテクノロジー企業株式に投資(時価総額1000億ドル未満)
    • テクノロジー企業定義:IT、通信、インターネット、ダイレクトマーケティングおよび小売、ヘルステック
    • 長期成長潜在力があり、技術革新を推進したり、技術活用で恩恵を受けたりする企業
    • 市場に新たなものを投入、効率化を図り、持続的収益成長が見込まれる企業
    • 企業の成長ステージは問わない
  • 選定基準:強固な事業基盤・長期展望・優良経営・フリーキャッシュフロー等を重視
  • ベンチマーク:MSCI ACWI Select Information Technology + Communication Services (excluding >$100B Market Cap) Index

株価

最後に株価を確認します。

設定後すぐ、株価下落に遭遇してからやや戻りを見せたものの、2022年の下落相場と同期するように価格は下がっていました。

2023年の前半から乱高下はありながらも戻ってきて、2025年後半からようやく設定時の株価に戻っています。

「AIバブル」の「ブーム」は思ったよりも息が長く、関連銘柄が市場を牽引しています。GTEKもその恩恵を受け始めている模様です。

VOICEROID解説動画

VOICEROIDによる解説動画を作成しました。動画内の情報は作成時のものである事をご了承ください。