S&P500という指数の性質(均等に投資するとどうなる?)

S&P500

S&P500という指数のおさらいです。 以前の記事でS&P Dow Jones Indices が選定した約500社の企業の株価を指数化して米国市場全体の健康度を測っていると述べました。

大企業500社の時価総額が米国市場全体の80%に相当し、ダウ指数やナスダック総合指数と異なり市場も複数にまたがっているため、この指数で全体の把握がしやすく、成長しているかもわかる仕掛けです。

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時価総額加重平均型指数

このS&P500はどのように計算されているかというと、時価総額を、ある基準時点での時価総額合計で割って算出します。

さらにウエイト(重み)付けをするので、これらの指数のことを「時価総額加重平均型指数」と呼びます。 詳しい計算の仕方は「東証マネ部」のサイトをご覧ください。

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完璧な指数/インデックスはない

時価総額加重平均型指数は数多く採用されていて、S&P500の他にはナスダック総合指数、日本のTOPIXもこの時価総額加重平均で算出されています。

一方で、ダウ平均や日経平均は「株価平均型指数」と呼ばれており、こちらは株価を合計して組み入れの銘柄数で割り算したものです。厳密には指数の連続性を保つために複数の要素を計算式に含めていて、特に割り算に使う除数が肝と言えます。

他にも様々な指数がありますが、近年は時価総額加重平均型指数を採用しているものが多いです。

ただ、完璧な指数/インデックスというものはなく、時価総額加重平均型指数は時価総額の大きい会社の影響を受けやすく、株価平均型指数は値がさ株(一株当たりの価格が高い株)の影響を受けやすいという特徴があります。

例えば、日経平均では2月12日に組入れ銘柄のソフトバンク一社だけで132円押し上げました。そのため、日本株を持っている人の中には「日経平均が上がっているのに、自分の保有銘柄は下がっている」と感じた人もいるはずです。

米国でもダウ平均のAppleが似たような状況を作り出しています。

指数は必ずしも自分の肌感覚や保有株とのつながりを担保するものではありません。各指数の特徴を理解し利用、活用することが肝要です。

Invesco S&P 500 Equal Weight ETF(RSP)

S&P500に戻って話を進めると、S&P500は時価総額加重平均型指数と呼ばれるものであることが分かりました。

S&P500に連動するETFや投資信託が、時価総額加重平均が故に時価総額の大きい銘柄に影響されるのであれば、500銘柄を均等に投資してみたらどうでしょう。

米国には実際にそのようなETFがあります。

名称は「Invesco S&P 500 Equal Weight ETF」というもので、コード(ティッカー)はRSPです。

これは、時価総額が高い銘柄の割合が高くなってしまう通常のS&P500連動の商品に対して、すべての銘柄が均等(Equal Weight)であるため、割高になる株への投資金額が少なくなり、割安である株の投資金額が多くなります。

SPY、IVV、VOOといったS&P500に連動するETFと異なり、構成銘柄の割合を維持するための売買が避けられず、信託報酬は高めです。

SPY vs. RSP

SPYとRSPのパフォーマンスを比較します。

Yahoo! Finance(青:RSP、水色:SPY)

2016~2017年はRSPのパフォーマンスがよかった時期がありますが、2020年にあると僅かながらSPYが良いパフォーマンスとなります。

割安になる株は時価総額が低く、相対的に小型で成長の余地があるが故、均等の割合であれば成長の恩恵を受けられるはずなのですが、現在は巨人がさらに巨人になる成長となっているため、時価総額加重平均の方が有利になっています。

RSPに投資をするには

RSPは楽天証券やマネックス証券などでは取扱いがありません。

類似の商品を探してみると、均等に投資している「野村インデックスファンド・⽶国株式配当貴族」が近いと言えるか、というところです。

S&Pの指数をひとつとっても様々な商品があり奥が深いです。

しかし、長期投資をするためには、コロコロと浮気心を持つのは避けた方がよいです。