ペプシコは飲料・食品大手
たまたま知ったニュース。最終的な買収については相手方の株主決議や承認後となりますが、7億ドル規模の買収です。
ペプシコはペプシコーラでおなじみの会社です。ただし、日本では過去にペプシコーラの事業はサントリーに譲渡され、ペプシコの日本法人はありません。
ペプシコはペプシコーラだけではなく、トロピカーナやゲータレード、アクアフィーナといったブランドを持ち、飲料だけではなくフリトレーブランドのスナック菓子もあります。日本だとチートスは馴染みがあると思います。
ちなみに、日本のトロピカーナはキリンビバレッジから販売されていて、過去にあったペプシコの海外事業見直しと買収タイミングによるものと思われます。ややこしいですね。
さらにややこしいというべきか、不思議なのはハイテク銘柄中心に構成されるQQQにペプシコが2.17%含まれていることです。業種別の構成割合でも飲料が2.56%なので、殆どがペプシコです。
ペプシコのアジア・オセアニアにおける売上は小さい
ペプシコは670億ドルの売上(2019年通年)があり、最も売上が高いのは北米の飲料事業で32%を占めます。一方で、中国を含むアジアパシフィック・オーストラリア/ニュージーランドは4%(29億ドル)と小さい事業となっています。
そんな市場でペプシコは中国は杭州をベースとする、ナツメ製造販売のHaoxiangni(好想你)からインターネットで食品販売をするBe & Cheeryを買収します。
ペプシコは直接消費者と結びついている強い現地ブランドを手に入れることで、 さらなる継続的な成長を目指しています。 一方、Haoxiangniはナツメに集中するための売却というのを理由にしています。
Be & Cheeryはお菓子というよりも、ドライフルーツやビーフジャーキー等のおつまみ的な食品がメインのようで、売上は2019年で7億ドルあり、ペプシコとしては4%に上乗せを期待できます。
なぜこのタイミング?
新型コロナウイルスの収束が見えにくい中で、なぜ今のタイミングなのか、というのは判りません。
買収という大きな話なので、以前から議論がなされていたことは想像に難くないですが、発表が今のタイミングというのは、Haoxiangni社の株主総会に付議するといった理由があるのかもしれません。
ツイッターでは「今だと株価が下がってペプシコにとっては安く買える機会」というコメントもありますが、個人の株式購入とは状況が異なるので、スケジュールをずらせられないというのが理由ではないかと推測します。
なお、ペプシコの株価は2020年2月21日の終値で145.85ドルでした。過去三か月間の株価の動きは1月10日を境に一気に上昇しています。
現地時間の市場が開く前の本ニュースは、株価にどう影響するでしょうか。