はじめての投資 13. 米国ETFを買いたい – Invesco QQQ Trust (QQQ)(ゆっくり解説動画あり)

はじめての投資

「投資をしよう!」と思ったあなたに、細かい説明を極力省略して簡潔に説明をする「はじめての投資」です。


このシリーズでは投資が初めての人に向け投資信託を中心に話を進めています。理由は、地味だけど時間を味方につければリターンを得られる可能性が高いからです。

しかしながら、個別株に挑戦したいという希望もあるでしょう。そこで、過去二回のシリーズでは、実際の銘柄を例にして米国株の買い方などを説明しています。

さすがに、個別株はちょっと手を出しにくい、という気持ちもあるかもしれません。

そこで、やや冒険の要素はあるものの、個別株ほどチャレンジではないETFの紹介をします。

【注意】本銘柄は推奨でも、投資指図でもありません。ETFの性質や内容を調べ、ご自身の責任で投資判断を下してください。

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ゆっくり解説動画で概要を知る

ゆっくり解説動画で、本記事の概要をざっと知ることができます。動画内の情報は作成時のものであることご了承ください。

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ETFとは何か?

本ブログの他の記事でETFのことは触れていますが、改めて説明をします。

ETFとは、「Exchange Traded Fund」の略で、上場している投資信託のことを指します。念のため、一般社団法人 投資信託協会の説明を引用します。

ETFとは、証券取引所に上場し、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託で、
「Exchange Traded Funds」の頭文字をとりETFと呼ばれています。

一般社団法人 投資信託協会|ETFの仕組み

これを見ると、投資信託が上場していれば何でも良いわけでもなく、基本的には指数に連動したものが対象になるようです。

となると、米国で運用されているARK Investがアクティブ運用しているETFはこの定義から外れてしまいそうですが、米国と日本は定義が異なるのかもしれません。

指数に連動とは?

指数には、日経平均もしくは日経225と呼ばれるものであったり、東証株価指数もしくはTOPIXと呼ばれるものがあります。

上場している各銘柄の株価を個別に見ても、市場全体としての健康状態を図ることは困難です。それを可視化し、連続的に追って状態を確認できるようにしたものを指数と言います。

日本の日経平均/日経225や東証株価指数/TOPIXのように、米国にもダウ平均、S&P500、NASDAQ総合指数、Russellなど複数の指数があります。

NASDAQ総合指数

本題のQQQに行く前に、NASDAQ総合指数について。

米国にもニューヨーク証券取引所やNASDAQと複数の株式市場があります。このNASDAQの全上場銘柄で構成される指数をNASDAQ総合指数と言います。東京証券取引市場のTOPIXと似ています。

指数は、S&P500と同様に時価総額加重平均指数で、1971年2月5日を100とした基準で算出されています。

今年で50年を迎える指数で歴史はあるものの、ダウ平均やS&P500よりも若い指数です。

NASDAQ100

1985年から算出されている指数が、NASDAQ100です。

NASDAQ上場企業の中でも、金融を除く企業100社で構成された指数で、テクノロジー色が強い銘柄で構成されています。しかし、現在の構成銘柄には、ペプシやスターバックスも含まれているのが面白いところです。

S&P500と大きく異なる点は、構成される業種構成だけではなく、基準を満たしていれば、赤字でも採用となったり、外国籍の会社でも採用となります。

Invesco QQQ Trust (QQQ)

この成長が見込まれそうな企業で構成された指数であるNASDQA100に連動したETFが、Invesco QQQ Trust (QQQ) です。

組入の上位十銘柄は、日本人の我々でも知っている企業ばかりです。

銘柄割合
Apple10.95%
Microsoft9.50%
Amazon8.32%
Tesla4.24%
Facebook3.78%
Alphabet (Class C)3.62%
Alphabet (Class A)3.31%
Nvidia2.69%
Paypal2.31%
Intel2.11%
2021年3月31日時点

NASDAQ100が誕生して14年後の1999年3月10日に当初設定されました。過去22年のパフォーマンスを振り返ると、S&P500を凌ぐものとなっています。

また、ETFの経費率は0.2%です。

QQQへの投資は入金力が必要

QQQへの投資は二年前から行っていますが、一株当たりの価格がとても高いのが難点です。

二年前の投資開始時点では一株が200ドル程度でした。2020年3月の新型コロナウイルスによる株価暴落では180ドルくらいまで下落したものの、以降あっという間に値が上がり、300ドル台半ばを推移しています。

一株が四万円近くになると継続的な投資については考えてしまいます。

QQQMは比較的投資しやすい?

2023年6月20日にインベスコが日本で発売するETFについてニュースリリースを出しています。その内の一つが、QQQMと呼ばれるもので、投資対象はQQQと同じくNASDAQ100です。

違いは、2020年10月に設定ということもあり、株価が低廉で QQQの半分以下の154ドル(2023年7月23日時点)。加えて、経費率も0.15%で、QQQの0.2%よりも費用が低く設定されています。

現在、楽天証券やマネックス証券、SBI証券で購入することが出来るので、QQQMを選択するという方法もあります。

投資信託商品で投資

他の方法としては、投資信託があります。

NASDAQ100に連動する投資信託は、例えば以下の三本があります。レバレッジ商品は今回の説明からは省略します。

  • iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
  • インデックスファンド NASDAQ100(アメリカ株式)
  • eMAXIS NASDAQ100インデックス

基礎情報は以下の通りです。

iFreeNEXT
NASDAQ100インデックス
インデックスファンド
NASDAQ100
(アメリカ株式)
eMAXIS
NASDAQ100インデックス
設定日2018年8月31日2020年8月30日2021年1月29日
運用会社大和アセットマネジメント日興アセットマネジメント三菱UFJ国際投信
信託報酬0.495%(税抜 0.45%)0.484%(税抜 0.44%)0.440%(税抜 0.4%)
純資産707.78億円704.88億円726.47億円
2023年7月21日時点

これまで、NASDAQ100と連動する投資信託で運用しようと思うと、iFreeNEXT NASDAQ100インデックスのみでしたが、2020年の夏から、インデックスファンドNASDAQ100。そして、2021年の一月からeMAXIS NASDAQ100インデックスが加わりました。

eMAXISはSlimシリーズではないのですが、かなり競合を意識した信託報酬の設定。当初設定から三ヶ月で80億円を超える純資産総額になり、2023年7月にはiFreeNEXT NASDAQ100インデックスを超えています。

この記事では、どの商品がおススメという事は触れませんが、QQQの代用として投資信託を積み立てる方法があることを示します。

なお、これら商品はつみたてNISA口座での積立は出来ないことを付け加えます。

ひとつのスパイス

尖った企業の多いNASDAQ市場、その中でも選ばれた100社で構成されたNASDAQ100。

NASDAQ100はS&P500よりも、値動きのある指数です。大きな下落も見られますが、成長も期待できます。

インデックス投資は退屈、でも個別株は躊躇する、という時にNASDAQ100に連動するETFや投資信託と言う選択肢は、自身の投資計画にスパイスを加えられるでしょう。