手を出すと怪我をする
現在、株価が乱高下しています。二月まではチャートは上昇していましたが、三月に入って下落と乱高下が続いています。
株価が下がると「今が買い時」というセリフを耳にする機会も増え、つい手を出してしまいたくなります。
長期のインデックス投資をしている場合、基本的に放置となります。しかし、基準価格が下がってくるとそんな投資方法が退屈に感じるかもしれません。
中には「定期的な買付ではこのビッグウェーブに乗れない」とソワソワしてしまう人もいると思います。
実際にそう思ってレバレッジETFを購入した私は、落ちているナイフを掴んで怪我をし、血まみれです。
よりによってダブルベアに手を出したため、ズタボロになりました。
三月の日経平均とダウ平均を振り返る
三月の日経平均とダウ平均を振り返ってみます。
日経平均
三月第三週までは下降し続けて、第四週に入って盛り返し始めました。これが一時的なものなのか、売ったものを買い戻しているのかは、この時点では判断が付きません。
今月、日銀のETF買い入れが10回行われて、内3月19日、23日、26日の三回は2,000億円と、これまでの倍額のETF買い入れとなっていて何とか買い支えをしようとしている模様です。
ダウ平均
日経平均と同様の動きです。米国市場ではサーキットブレーカーが、3月9日、12日そして16日と三回発動されました。
今回の下落は新型コロナウイルスだと言われていますが、個人的にはきっかけは、3月8日に報道された、OPEC+で原油価格の合意が得られず、サウジアラビアが増産に踏み切ったことによると考えています。
そこでタイミングが重なる様に、3月11日にWHOがパンデミック宣言をして新型コロナウイルスも深刻になった上に、3月13日の金曜日にはFRBの緊急利下げがありました。実体経済への影響が大きくなってきたことが市場に新たな材料を追加したという状態です。
その後、3月25日に2兆ドルの景気刺激策が合意され、株価は落ち着きました。
やはり参戦はやめた方がよいか?
そんな環境において、「今の安値で拾うチャンスを逃したくない」という気持ちを否定はしません。その気持ちを完全に封印する事が、却って精神衛生上良くない場合もあるでしょう。
どうしても参戦したい場合、最悪ゼロになってもよい金額での現物取引に限定する、ということはルールとして持っておいた方が良いです。
例えば、日本市場では、日経平均に連動するETFは一株から購入可能です。また一株が数百円の単元株数が100株である銘柄を購入する場合は数万円の出費となります。
それでも「数万円はさすがに諦め切れる額ではない」ということもあるでしょう。となると、SBIネオモバイル証券といった証券会社では一株から取引可能です。
この後どうなるか?
当ブログの他記事でも書いている様、未来の相場は神様か未来人でない限りわかりません。世にある種々の情報を見て自分なりに咀嚼したとしても、
- 一旦上昇するものの、更なる底を目指して落ちていく
- 各国で新型コロナウイルスの封じ込め目途が立ち、回復していく
- これから決算発表が控えており、そこでさらに下落する
- 新型コロナウイルスが収束に向かっても原油価格が解決しないと株価は戻らない
と、脈絡のない複数のシナリオが頭に浮かびます。
最後に、どんなシナリオがあろうともリスク許容範囲を超えていない限りは、長期投資は撤退することなく、淡々と続けていくことだけは忘れないでください。