2020年7月24日の米国ではヒューストンの中国総領事館に関連するニュースの陰で、バフェット氏がバンク・オブ・アメリカ(BAC)株を7月20日、21日、23日にかけて3,400万株買っていたと報じられています。
2020年初めには一時35ドルを超えていたバンク・オブ・アメリカ株ですが、他の株と同様に三月には20ドルを割ったこともあります。バフェット氏率いるバークシャーハサウェイは、そんなバンク・オブ・アメリカ株を24ドル前後で購入しています。
この情報は証券取引委員会への提出資料で判明したことで、特にバフェット氏のコメントがあるわけではありません。
そのような中、私も米国株の新規買付をしました。
ATVI
今回買ったのはアクティビジョン・ブリザード(ATVI)で、買付日はHDVと同じ7月24日です。
約定価格は78.68ドルで、ジャンピングキャッチと言われても否定はしません。一方で、米国株の場合は、日本株のように「価格が下がった時に買う」という逆張りではなく、順張りで大丈夫とも言われているため、上昇基調を期待したいと思います。
上記の過去一年のチャートを見ても分かるように、昨年の夏は50ドルを割っていました。しかし、今年の三月での暴落以降、上昇しています。
更に長期間でチャートを見ると2018年には80ドルに達した時もあり、ここ数年は乱高下が激しいことは留意点です。
アクティビジョン・ブリザードは何の会社
さて、アクティビジョン・ブリザードとは何の会社でしょうか。
「ブリザード」を取ると「アクティビジョン」で、この名前でピンとくる方もいるでしょう。ゲームソフト会社です。
その昔、アタリというゲーム機がありました。カセットでゲームを変えることができる当時としては画期的なものでした。当初はアタリのみがゲームソフトを供給していましたが、元アタリの社員がアクティビジョンを設立し、サードパーティーとしてゲームを供給し始めています。
この頃、アタリのサードパーティーとしてクエーカーやピュリナといった食品やペット用品の会社といった不思議や新規参入が多く、ゲームが粗製乱造になり、ハードウエアの陳腐化も含めた要因によりアタリショックを迎えてしまいました。
多くのゲームソフト会社が倒産する結果を招いていますが、アクティビジョンは生き残っています。
2008年にはフランスのヴィヴェンディ・ゲームスと合併して社名を「アクティビジョン・ブリザード」としました。その後2015年には社名には反映されていませんが、スマホゲームでキャンディクラッシュなどを提供しているキング・デジタル・エンターテインメントを買収しています。
ゲームに全く興味のない私は、仕事でしかゲームタイトルを調べることしかなかったのですが、それでも「コール・オブ・デューティー」「ディアブロ」と聞くと、有名なゲームだと認識します。
なぜアクティビジョン・ブリザードを買ったのか
アクティビジョン・ブリザードの第2四半期決算は2020年8月4日であるため、新型コロナウイルスの影響を知るにはもう少し待つことになります。
参考として、第1四半期の結果を見ると、売上が17億8800万ドルで営業利益が6億ドルで、前年同期比で減収増益でした。第2四半期は第1四半期の水準ではないものの、近しい予測を立てています。
それでも同社株を買った理由は三つあります。
- 新型コロナウイルスの影響で娯楽が外出よりもゲームに比重があり、今後もしばらくこの傾向はあると見込まれる
- コール・オブ・デューティー、ワールド・オブ・ウォークラフト、キャンディクラッシュといった強いタイトルがある
- 将来的なeスポーツの期待ができる
もう一つ加えるとすると、エレクトロニックアーツと異なり「配当金がある」ですが、これは雀の涙でしょうか。配当利回りは0.53%、配当性向も12.63%と低い数字でゲーム開発にお金を使っていると思います。
ポジションは悩む
先に、買った理由を三つ並べました。
一方で、ゲーム会社はタイトルの開発に時間を要すため期によって収益の変動が激しいといったことや、新型コロナウイルスによる影響が無くなった時に、ゲームから一時離れるユーザーが一定数いるのではないかという懸念はあります。
とはいえ、それはどの業界にも特有の事情があるので、それも見込んだ買いとなります。
同社の株を保有し続けるのか、株価の動きによっては売却するのかというポジション決めは現時点では悩ましいです。
配当金が出るという理由に鑑みると長期保有が望ましいし、アタリショック後も生存した会社はサバイバル力があると考えたい。思惑がグルグル頭の中を巡ります。
まずは、2020年8月4日の決算発表を楽しみに待ちます。