2020年12月のS&P500銘柄入替で、テスラ(TSLA)採用

S&P500

2020年11月16日に、S&P500を運営しているS&P Dow Jones Indicesがテスラのインデックス組入れを発表しました。

みなさんと同様に私も気になっていたようで、振り返ってみると、「テスラがS&P500に組み入れられるか?」と記した記事が過去に三つありました。

これだけ気にしていたために、九月に採用されなかった時の落胆は大きく、気持ちは離れてしまっていました。

だから、まさか今回のタイミングで採用のニュースが来るとは微塵にも考えていなかったというのが正直な感想です。

今回は、日本時間の水曜日である11月18日の朝のタイミングで知りました。立て続けに米国人YouTuber達が数分の短い動画を更新したり、ライブ配信をしていたりしたというのがきっかけです。

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テスラ組入れのプレスリリース

テスラの組み入れに関して、興味深いことにS&P Dow Jones Indicesのプレスリリースは二つあります。

11月16日 17:15配信

一つ目は、現地時間の11月16日 17:15に配信のもので、テスラが十二月の銘柄入替でS&P500に組み入れられることの予告です。

このリリースでは、テスラの時価総額が巨額であるため、投資家に対し、この組入れに関する意見を求めること、および銘柄入替については別途案内することが書かれています。

なお、組入れ予定日は2020年12月21日です。

11月16日 17:28配信

そして同日の13分後に、二つ目のプレスリリースが配信されました。

前半は一つ目と同様。後半は17:15配信のプレスリリースで触れられていた、組入れに関する意見募集について詳細が説明されています。

改めて。S&P Dow Jones Indicesは、組み入れるテスラの時価総額がここ最近では見られなかった巨額さであるが故に、12月21日に一回で組み入れるか、一週間前の14日と当日21日に二回に分けて組み入れるかを決めていません。

加えて、後者の二回に分けて組み入れる方法であっても、割合も検討事項で、

  • 14日:25% / 21日:75%
  • 14日:33% / 21日:67%
  • 14日:50% / 21日:50%

と、三パターンの組入れ方法が挙げられ、この組入れ方法に関する意見を求めています。

そして、これから触れる箇所は理解が追い付いていないという前置きをしながら触れます-S&P Dow Jones Indicesは「Pro-forma file」というものを定期的に作成しているとのことです。

この「Pro-forma file」とはインデックスの試算文書と思われ、銘柄入替が行われる一週間前の金曜日に配布されます。

今回のテスラ組入れを12月21日に一度に行った場合、「Pro-forma file」配布を通例の銘柄入替の一週間前に行うことが適正かという質問も合わせて行っています。

テスラのような時価総額が巨額な会社がインデックスに組み入れられると、各方面での資産の計算に影響があるため、慎重にならざるを得ないのではないかと推察します。

11月30日 配信

S&P Dow Jones Indicesは12月21日に一括で組み入れるという最終決定がリリースされています。

テスラの時価総額は12月で既に5,000億ドル、日本円で50兆円を超える規模になっているので、影響は避けられないが、通常と同じ方法を採用することで混乱はないのではないかと予想されています。

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プレスリリース後のチャートはロケットさながら

11月16日の発表後、テスラの株価は上昇しました。

16日の終値が408.09ドルでしたが、プレスリリース発表となる時間外取引では461.92ドルまで買われています。

Yahoo! Finance(TSLA、11月16日株価)

その後、週末までに一時は500ドルを超えたこともあります。しかし、20日の終値はやや落ち着いた489.61ドルとなっています。結果として三日間で20%近くの上昇でした。

Yahoo! Finance(TSLA、11月9日からの株価推移)

改めてチャートを見ると、16日の発表の翌日となる11月17日の寄付きは、ロケット発射のような軌跡を描いています。

同時に取引量も17日からは一気に増加し、16日は2,684万株程度であったのが、17日には6,189万株まで増え、18日は7,804万株とピークを迎えました。

アナリストによるレート変更

11月19日に株価は500ドルを超えるところまで上がったのですが、これはモルガン・スタンレーが、テスラをOverweightへレート変更させたことが原因ではないかと言われています。レート変更に合わせ、目標株価も360ドルから540ドルへ引き上がっています。

個人的に、「モルガン・スタンレーは今更何を言っているのか」と感じましたが、今回のレート変更に際して、「テスラを単なる自動車メーカーとして見てはいけない。従来とは異なり、自動運転、充電設備、テレマティックスといった先端技術を組み合わせたビジネスとして総合的にみる必要がある」といった趣旨のコメントを出しています。

雑談記事でも触れましたが、CEOのイーロン・マスクは見ている方向が異なり、これまでの常識でテスラを見てはいけないと考えています。

自動運転システムひとつを取ってもスピード感があり、The Boring Companyとの組み合わせでは、新しい交通インフラ構築も見え隠れします。

これだけ発想が従来と異なると、機関投資家が過去と同じ視点で財務内容を見ると、レートを上げるには躊躇うものがあったのかもしれません。

テスラだけではなく、スペースXも快挙

いずれにしても、待ち焦がれていたニュースはうれしい限りです。

ところで、イーロン・マスク氏がCEOを務めるスペースXでも朗報があったのが本当に偶然なのかと感じるほどです。

2020年11月16日と、S&P Dow Jones Indicesのプレスリリースと同日に、スペースXでは初となる商業人員輸送ミッションでCrew-1をファルコン9で打ち上げ、ロケットのブースターも帰還し、もちろんISSにもドッキングが成功しました。

今回のミッションには日本人宇宙飛行士の野口聡一氏も参加しているので、日本でも注目のニュースです。

余談ですが、宇宙飛行士四名をCrew-1まで運んだのが、テスラのModel Xというのがなんとも象徴的と感じざるを得ません。

現在、S&P Dow Jones Indicesではテスラの組入れ方法に頭を悩ませているものの、銘柄入替を楽しみに待ちたいと思います。