「投資をしよう!」と思ったあなたに、細かい説明を極力省略して簡潔に説明をする「はじめての投資」です。
本記事に記載の内容は、旧制度のNISAです。
NISA口座とはなに?
証券会社に限らず、銀行でも「NISA口座を開きませんか」という売込みがあります。このNISAとは一体何でしょうか。金融庁のサイトには以下のように書かれています。
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。
NISA特別ウェブサイト、NISAとは? – 金融庁
NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です。
上記の最後のフレーズが重要で、NISA口座内で得られた利益に税金がかかりません。例えば、10,000円の利益があると、通常は税金である約2,000円が引かれた約8,000円が手元に残ります。しかし、NISA口座内の取引で10,000円の利益がある場合、約2,000円が引かれません。
NISA口座は三種類
NISAの口座には用途・目的によって三種類あります。
NISA(一般NISAと言うこともある) | つみたてNISA | ジュニアNISA | |
---|---|---|---|
非課税対象 | 株式・投資信託などからの配当金・分配金や譲渡益 | 投資信託からの分配金や譲渡益 | 株式・投資信託などからの配当金・分配金や譲渡益 |
非課税枠 | 上限は新規投資額で毎年120万円 | 上限は新規投資額で毎年40万円 | 上限は新規投資額で毎年80万円 |
非課税期間 | 最長5年 | 最長20年 | 最長5年 |
投資可能期間 | 2014~2023年 | 2018~2037年 | 2016~2023年 |
ジュニアNISAは未成年者の口座を対象としていて、運用管理者や払出しに条件があります。
NISA口座は、非課税となる枠や期間が設定されています。一般NISAとつみたてNISAを二つ開くこともできません。さらに、NISAの口座は証券会社と銀行でそれぞれ一つずつと複数開設することもできないので、自分の投資スタイルに合わせて、どこで開くかは慎重に検討してください。
2024年からは新しいNISAへ
一般NISAとジュニアNISAの投資期間が切れる2024年から新NISAが始まります。NISAの恒久化が目玉となっており、概要は以下の通りです。
- 非課税保有期間が無期限になり、口座開設も恒久化される
- これまでは、一般NISAとつみたてNISAが排他での選択だったが、併用可能になる(つみたて投資枠と成長投資枠)
- 投資枠の拡大(つみたて投資枠で年間120万円、成長投資枠で年間240万円、計年間360万円まで投資可)
非課税保有限度額が、全体で1,800万円となり、内成長投資枠は1,200万円あります。
気を付けるべき点は、現行のNISAで運用してた商品が新しいNISAにロールオーバー、つまり移管はされません。現行のルールに基づいて運用されます。
復習
NISA口座は非課税となる口座のことです。種類は三つあります。
- NISA(一般NISAともいわれる):株式、投資信託で得られた利益が対象、年間120万円、5年まで
- つみたてNISA:定められた投資信託の積立てが対象、年間40万円、20年まで
- ジュニアNISA:株式、投資信託で得られた利益が対象、年間80万円、5年まで
NISA口座は一般NISAとつみたてNISAを二つ同時に持つことはできません。ただし、口座種類の変更は可能です。
そして、2024年に新しいNISA制度がスタートします。