これまで、楽天証券では米国株取引で逆指値取引を行うことができませんでした。
しかし、2021年3月22日のリリースで待望の逆指値注文機能が実装されることが発表。スケジュールは以下の通りです。
- 2021年4月12日:iSPEEDアプリで先行導入
- 2021年5月9日:PCウェブで導入
リリースには「かねてより多くの要望をいただいておりました」と書かれていますが、逆指値機能ってそんなに要望するようなものなのか、と正直疑問に感じていました。
日本株では既に逆指値注文が可能であったものの、実は一回も使ったことがなくて何がどうなのかさっぱり。
逆指値注文ができるとはどういうことか。
どういう時に使うのか。
ようやく理解できたので、記事にまとめたいと思います。
逆指値注文とは何か?
株式の注文には、売買価格を自分で決める「指値」と市場の価格に任せる「成行」があります。「逆指値」はこれらのふたつに追加される第三の注文方法かと思ったのですが、別物というのが私の理解です。
指値や成行での注文は、注文を入れた時点で注文が出されますが、逆指値注文は注文を入れても直ぐに出されません。
では、いつ注文が出されるのか。
株価が逆指値で指定した値段になった時です。
タイムラグのある注文とは、どういう意味でしょうか。
逆指値注文を入れてみる
買付の逆指値注文
まず、逆指値注文をどのように行うのか、iSPEEDの画面で見てみましょう。
買付の場合、「逆指値」をタップすると「逆指値条件」という画面が表示されます。
市場価格が「○○ドル」以上なら指値か成行で注文を行う、という流れです。
この画面を見てふと頭に浮かぶのが、「なぜ、株を買うのに値段が上がっている時に注文をする必要があるのか?」という疑問です。
そこで、株価の動きと逆指値注文をイメージしてチャートを描いてみました。
逆指値条件が「市場価格が100ドル以上なら指値で99ドルで注文する」という入力をした場合、下記のような値段の動きを想定しています。
株価が乱高下している時には手を出さず、上昇が固いものになって100ドルになったら、買付注文が入るという事のようです。
「いやいや、もっと安い時に買えばいいじゃん」
「株は安い時に買って、高い時に売るものだろ」
という声はあると思いますが、これが買付での逆指値注文です。
売付の逆指値注文
今度は売付の場合を見てみます。
iSPEEDの画面は以下の通り、逆指値条件は市場価格が「○○ドル」以下なら指値か成行で注文を行います。
買付の時と同じ疑問が湧いてきます。「売るのに安い値段を模索するのか」と。
「市場価格が50ドル以下なら指値で51ドルで注文する」という逆指値条件をチャートで示すと以下のようになります。
株価が下落基調になって50ドルに達したら、損切をするために注文を入れて、少しでも損を少なくするために51ドルの指値としています。
ここで「損切り」という単語を用いました。
売付での逆指値注文利用シーンは想像しやすいでしょう。
具体的な活用方法に続く
逆指値注文とは、株価が特定の値段に達したら注文が入るものです。
利用シーンとして、例えば売付の逆指値注文は損切りをする場面が想像できます。
しかしながら、買付の逆指値注文はどのようなときに活用できるか、思いつきにくいかもしれません。
そこで、次の記事では具体的な銘柄で活用方法を例示しています。