米国配当株で月五万円相当の配当金を受け取るための必要投資額は?

投資

過去の記事で、SPYD、HDVの定期買付見直しに際し、考えをまとめようとしていました。本記事はその続きという位置付けです。過去記事は下記からご参照ください。

その過去記事の中で「海外の個人投資家には、3~4%の配当利回り受け取っていても大きなリターンを得ることは出来ないと考えている人がいます。」と書きました。大きくないリターンというのは具体的にどれくらいの額になるのでしょうか。

想像はおぼろげにつくものの、試算をしてみて額を見るとショックです。

しかし、ショックだけ受けて放置しても仕方がないので、現実を受け止めて将来のことを考える材料にしましょう。

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8銘柄で月5万円

今回は一ヶ月あたり五万円で試算します。

五万円の根拠はありません。この金額では生活費全ては賄えないと思いますが、住居費や光熱費、もしくは食費や交際費への一部補填はできるでしょう。

五万円分の配当金を受け取るために保有する米国株は、別記事で紹介している下記八銘柄とします。

  • ETF
    • HDV
    • SPYD
    • QQQ
  • 個別株(括弧はティッカー)
    • Activision Blizzard(ATVI)
    • CVS Health(CVS)
    • JPMorgan Chase & Co.(JPM)
    • AT&T(T)
    • VISA(V)

試算の前提として、一ヶ月あたり五万円は年間で60万円になります。これは米ドルでは6,000ドルとしています。試算に際して、配当金への課税は考慮していません。

加えて、米国株の配当金には米国で10%、および日本で20.315%の税金がかかりますので手取りは三割近く減ると考えてください。この二か国での二重課税から少しでも取り戻すには、確定申告をする必要があります。令和二年分で私が行った作業を記録していますので、ご覧ください。

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シナリオ1:すべての銘柄から同じ金額の配当金を受け取る

まずは、年間6,000ドルを八銘柄に均等に割り付けると、一銘柄当たり750ドルとなります。この金額を受け取るための試算結果は次の通りです。

銘柄年間配当単価(USD)必要株数(株)株価目安(USD)必要投資額(USD)
HDV3.422198017,520
SPYD1.584752813,300
QQQ1.55484280135,520
ATVI0.411,82980146,320
CVS2.003755821,750
JPM3.602089920,592
T2.083612910,469
V1.20625200125,000
229,951
※株価目安は2020年10月2日の株価を参考にして整数値にしている。

一ヶ月に五万円相当の配当金にするために約23万ドル、日本円では2,500万円近くの株式の保有が必要です。

この元手を稼ぐのにどうすればよいかを考えるのが先決な気がしてきました。

シナリオ2:配当単価に応じて目標の受取り配当金を決める

2,500万円と言われるとモチベーションが落ちそうな上に、元手を稼ぐために危険な賭けに出てしまう恐れもあるので、一旦冷静になりましょう。

シナリオ1の表を見ると、全ての銘柄から均等に750ドルを受け取ろうとした場合、Activision Blizzard(ATVI)のように配当金額が少ない銘柄は1,829株も保有する必要があります。加えて、一株80ドルと決して安い金額ではありません。

80ドルの株価に投資をするのであれば、HDVの方が効率的に見えます、何故なら配当単価は3.24ドルとActivision Blizzardの8倍だからです。

そこで、配当単価に応じて各銘柄で受け取りたい配当金額を按分し、投資額を試算してみるとシナリオ1よりも投資額は少なく済むのではないでしょうか。

銘柄年間配当
単価(USD)
配当金
按分
(USD)
必要株数(株)株価目安(USD)必要
投資額
(USD)
HDV3.421,2953798030,320
SPYD1.585983782810,584
QQQ1.55587379280106,120
ATVI0.411553788030,240
CVS2.007583795821,982
JPM3.601,3643799937,521
T2.087883792910,991
V1.2045537920075,800
141,638
※2020年10月2日の情報を基に配当単価を掲載、株価目安は整数値にしている。

今度は、14万ドルまで下がりました。約1,500万円で、シナリオ1よりも1,000万円近く低い投資額で済みそうです。

このシナリオではすべての銘柄の必要株数はほぼ同数になります。

シナリオ3:配当利回りに応じて目標の受取り配当金を決める

投資額を抑えることができましたが、シナリオ2を見ていて気付くのが、各銘柄の株価は異なるのに同じ株数を買うと銘柄によっては高額になる事です。

株価が280ドルもするQQQと30ドルを割っているAT&T(T)で、379株を買うと投資額に十倍近い差が発生します。

そこで、シナリオ3では、配当単価の代わりに配当利回りで各銘柄で受け取りたい配当金額を按分してみます。配当利回りを使うと按分時に株価が加味されるため、シナリオ2よりも投資額はより少なくなるかもしれません。

銘柄配当利回り年間配当
単価(USD)
配当金
按分
(USD)
必要株数(株)株価目安(USD)必要
投資額(USD)
HDV4.27%3.429882898022,708
SPYD5.54%1.581,2828112822,708
QQQ0.55%1.551278228022,960
ATVI0.50%0.411162838022,640
CVS3.46%2.008014015823,258
JPM3.71%3.608592399923,661
T7.30%2.081,6908132923,577
V0.59%1.2013711420022,800
138,964
※2020年10月2日の情報を基に配当利回りを掲載、株価目安は整数値にしている。

シナリオ2と比較すると節約の額は小さいですが、14万ドル未満に抑えることができました。このシナリオでは各銘柄に対する必要投資額を同程度にする結果となっています。

配当金生活への道は甘くない

月五万円の不労所得を得ようと思うと、かなりの元手が必要になってきます。

月五万円では足りない、十万円は欲しい、となると更なる元手を用意せねばなりません。

依然として自分でも研究は必要なのですが、配当株だけでやりくりするのは得策ではなく、成長株へ投資をし、その成長株が成長した分だけ取り崩しながら配当金のような形で現金化することも視野に入れるともう少し金銭的な効率が上がりそうです。

ただし、今度は成長株を探し出すための勉強といった時間的な投資が必要となります。

楽して収入を得る方法はなく、道を切り拓いて進むのが王道のようです。