一月と七月に行われるSPYDの銘柄入替を思い出し、前回記事から銘柄がどのように変わっているかを確認したいと思います。
2020年末に銘柄数を数えたら78銘柄に減っていました。しかし、残念ながら抜けていた二銘柄の内容までは確認していません。
今回は2020年9月の記事作成時に調べた銘柄との比較で、抜けた銘柄、追加された銘柄、セクターの構成変化を見ていきます。
記事タイトルでネタバレがある様に、新型コロナウイルスで有名になったギリアド・サイエンシズが戻ってきています。
入れ替わった銘柄
前回記事からの変化は14銘柄が入れ替わっています。つまり、七銘柄がSPYDから外れ、新たな七銘柄が組み入れられています。
まずは、新たに組み入れられた銘柄を示します。
名前を知っている会社はギリアド・サイエンシズのみ。続いて、除外銘柄は以下の通りです。
State Streetの資料から作成(除外7銘柄)
ViacomCBS、CF Industries、NetApp、PNC Financial Service Groupの四社は前回確認時に新たに組み入れられた銘柄としてリストアップされていたにもかかわらず、今回外れてしまっています。
また、上記除外リストにあるApartment Investment & Managementは、2020年12月のS&P500でテスラと入れ替わった銘柄なので、今回SPYDから外されたのでしょう。
セクター構成の変化
セクター構成の変化は、前回ほど大きくはありません。
エネルギー、公益事業、ヘルスケアの割合が増加。
そして、情報技術、コミュニケーション・サービス、素材、一般消費財・サービスの割合が減少。
これは、上記の入替があった銘柄のセクターを見たまま反映しています。
最近のギリアド・サイエンシズ
2020年5月ごろは、新型コロナウイルス薬としてレムデシビル(現在の名称はVeklury)が話題に上がりました。話題に上がると同時に株価も上昇しています。
認可は下りているものの、続報もあまり見聞きしなくなったと思ってたら、株価も夏以降は急落しています。
2021年に入ってからは急回復と思える株価上昇が見られ、2019年の水準に近くなっています。
同社の株価は、2020年2月10日の終値が67.29ドル。株価は2月5日に上昇していて、その理由は前日夜に発表された第4四半期の決算によります。
収益が73億ドルで、前年同期比で26%増。また、純利益は27億ドルで、一株あたりEPS
は2.19ドルと前年同期の14億ドル、1.10ドルから比較すると倍増しています。
さらに予測としては、新型コロナウイルスの影響が残る現在、Vekluryの売上は寄与すると見られています。本来の専門である、HIVやがんの薬は後発薬の存在などで完全に明るいとは言いにくいものの、大きな心配をするほどではないと考えられています。
ギリアド・サイエンシズは配当株としても有名で、配当利回りも4.22%です。この銘柄がSPYDに戻ったことが今回の注目点ではないでしょうか。