Lockheed Martin(LMT)株を買った際の記事で、宇宙開発関連が期待されていることに触れました。
ARK INVESTから、三月に開始予定の宇宙開発関連ETFであるARKXの目論見書が一月に提出されました。それからキャシー・ウッドがARKXのために選びそうな銘柄が物色されています。
また、現在市場で取引されている宇宙開発関連のETFにProcure Space ETFという商品があります。ティッカーがUFOという特徴的なこのETFの株価は、2020年3月以前の水準を上回っています。
しかし、残念なことにUFOは楽天証券では購入できない(リクエストは出しています。)
スペースXは未上場。Virgin Galactic(SPCE)は急騰して手を出しにくい。
悩んでいる中で見つけたのがORBCOMM。10ドルに満たない株となれば購入してみたくなり、買ってみました。
【注意】本銘柄は個人の経験を基にして記載しているのみで、推奨されるものではありません。企業の財務状況やビジネス内容を確認した上で、ご自身の責任で投資判断を下してください。
ORBCOMM(ORBC)
会社の発音はオーブコム。オーブコムジャパン株式会社という日本法人も存在します。
オーブコムジャパン株式会社のサイトから会社に関する説明を引用します。
オーブコムは、信頼性と費用効果の高い衛星通信システムと地上通信システムを使用し、リモート資産および移動資産を管理する高度な通信システムをグローバルに提供しています。オーブコムは、M2M(Machine-to-Machine)通信業界におけるパイオニアであり、IoT(Internet of Things)ソリューションのグローバルリーダーでもあります。オーブコムは、お客様の重要な産業資産と人員のリモート追跡、監視、および管理を実現します。
https://www.orbcomm.co.jp/
IoTといってもGoogle HomeのスマートスピーカーやAlexa、もしくはヘルシオクックのWifi接続機能のようなものではなく、業務用機器、それもトラック、重機、船舶などを遠隔監視するシステムを提供しています。
例えば工事現場の重機を監視して稼働率を見るだけではなく、効率性を図り、燃費向上のための運用計画を作るデータを取得したり、盗難防止のための見張りをしたりということができます。
特徴として携帯電話のインフラを利用するだけではなく、オーブコムが保有する人工衛星を用いて通信網を確保している点が挙げられます。
場所によっては携帯電話の電波が届かずに圏外となることもありますので、そのような場所では衛星からの通信が頼りとなります。
同社はこのビジネスに25年以上携わってきています。25年前というと携帯電話もアナログが主流で、自動車電話から手に持つサイズの「携帯電話」に移行している時期。そんなときからIoTビジネスというのは驚きです。
ORBCOMMの業績
2020年第3四半期決算
2020年10月28日に発表された第3四半期決算の内容は以下の通りです。
- 売上:6,174万ドル(前年同期6,919万ドル)
- 株主に帰属する純損益:-553万ドル(前年同期-403万ドル)
- EPS:-0.07ドル(前年同期-0.05ドル)
- 調整後EBITDA:1,432万ドル(前年同期1,694万ドル)
EPSはマイナスであるのに対して、EBITDAはプラスの結果でした。ニュースリリースを見ると、自社の悪いことは言わないので、EBITDAが好調というトーンで報告されています。
EBITDAは少々難解で、利息、税金、減価償却の影響を排除した時の利益。同社がこれを指標としているのは、人工衛星を打ち上げたりしているので減価償却を加味すると、会社が事業をどのように運営しているか判断しにくいからではないかと推察します。
2020年第4四半期決算
2020年第4四半期および2020年度の決算発表は米国東部時間の2021年2月24日でした。結果は以下の通りです。
- 売上:6,381万ドル(前年同期6,968万ドル)
- 株主に帰属する純損益:-303万ドル(前年同期-250万ドル)
- EPS:-0.04ドル(前年同期-0.03ドル)
- 調整後EBITDA:1,486万ドル(前年同期1,687万ドル)
売上、EPS共に前年同期を下回っているものの、アナリストの予想を上回っている結果です。
株価は23日終値の7.62ドルから7.84ドルへ2.9%ほど上昇。ただ、先週までは8ドルを超えていたので、戻って欲しいところです。
ORBCOMMの株価
株価を過去一年遡ってみてみると、新型コロナウイルスでの暴落から回復はしつつも、4ドル前後で推移していました。
2020年11月から上昇していますが、この要因となる出来事は見つけられていません。ただ、直近の急激な上昇はARKX組入れへの期待買いと推理します。
補足として、上記のチャートは過去一年だけなので株価は好調そうに見えるものの、過去五年まで遡ると様相は変わってきます。
現状はかつてあった10ドルまで戻り切っていません。
平均取得価額は8.0396ドル
本株式の買付注文を入れたのは、日本時間の2月11日。指値での買付が出来、現在の平均取得価額は8.0396ドルです。
2020年2月12日は8ドルから8.50ドルの間で上下があり、終値が8.21ドルとなっています。
本記事を「Penny Stocks」のカテゴリーに入れている通り会社は若くないものの、低廉な値動きの激しい株式なので、全力買いは避けます。
ただ、冒頭で触れたUFOにはORBCOMM株式は既に5%程度組み入れられていることに鑑みると選択肢としては悪くはないか、と思いつつARKXの今後の動きを見ながら買い増しを検討します。