米国配当株物色 – 定期買付にJPMorgan Chase(JPM)が仲間入り

投資

配当ETFの定期買付の見直しを考えていると、過去記事で触れています。

SPYDの買付額を減額した残り予算の一部で、まずは既に保有しているAT&T(T)を買い増し。その後は銘柄選びに迷い、SPYDに戻してもよいかとも考えてました。

迷った結果、追加銘柄をJPMorgan Chase(JPM)にしました。

「金融、しかも銀行なんてつまらない銘柄」という声もあると思います。

つまらない銘柄よりも、NextEra Energy(NEE)のような会社の方がブログの話題的にも向いている気がします。

同社のサイトを見てわかる通り、自然エネルギー供給がメインビジネスで、EVや蓄電が注目されている米国では、ホットな米国株投資のお手本銘柄。ですが、お金は大切なので冒険をせずにつまらない銘柄で行きます。

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現地の人の意見を聞いてみよう

日本語で情報を探すと、米国株=ETFというイメージが強いためか、ETF関連の情報に当たります(個人の感想です)。

また、海の反対側から日本語で米国の様子を探ると、日本人的な発想から逃れられない恐れもあるかもしれません。そこで頭に浮かんだ諺は、

虎穴に入らずんば虎子を得ず

現地の人の話を聞けばヒントがあるかも。しかし、実際に渡航してヒアリングは出来ない。であれば投資YouTuberを片っ端から見てみよう。

バーチャル虎穴突入ということで、動画を見てみました。適当に見はじめ、以降YouTubeがアルゴリズムで表示してくる「おすすめ動画」を手当たり次第に。そして抱いた感想は次のものです。

  • FAANG、EV関連は注目度が高い
  • 老後資金のために配当株を長期投資
  • ETFだけではなく、個別銘柄も積極的に購入

動画を積極的に探せば、ETFの紹介や投機的な銘柄を勧めるものも沢山あるはずですが、入手可能な情報の範囲は上記の通りで、概ね紹介される銘柄は似ています。

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比較検討した三銘柄

JPMorgan Chaseを含め、検討した三銘柄を紹介します。

【注意】以下銘柄は個人の意見として記載しているのみで、推奨されるものではありません。企業の財務状況やビジネス内容を確認した上で、ご自身の責任で投資判断を下してください。

PepsiCo(PEP)

ご存じの通り、ペプシコーラのペプシです。

長年競合のコカ・コーラ(KO)も配当を出しています。配当利回りはどちらも3%程度でペプシと同じですが、株価が異なるため、コカ・コーラは年間で一株当たり1.64ドルとなります。対するペプシは4.09ドル。

ペプシの配当性向は76.1%と日本企業と比較すると相当高い水準にあります。これに近い数字の日本企業は配当株で有名な JT(2914)の89.6%(2020年度予想)やNTTドコモ(9437)の66.7%(2019年度)です。

なお、コカ・コーラの配当性向は90.57%と驚異的な高さで、もう将来的に投資するつもりがないのではないかと邪推してしまいます。

Seeking Alpha(PepsiCo配当情報)

ペプシが勧められる理由は同社が飲料だけではなく、食品にも幅広く事業展開をしていることで、米国のスーパーで見かけるフリトレーやドリトスといった有名どころのスナック菓子などはペプシのブランドだったりします。飲料でもスターバックスのボトルや缶飲料の製造・販売を独占的に行っている点も強みとして挙げられています。

しかし、今回除外した理由は、株価が高いと感じたためです。今年三月以前の水準には戻っていないとはいえ、現在は135ドルの水準を上下しています。PE Ratioに目を向けると、その値は27.7%で業種平均の34.5%を下回るものの、米国平均の18.9%を上回り、判断が付きにくく気になる要因の一つです。

AbbVie(ABBV)

AbbVieは製薬会社で、リウマチをはじめとする自己免疫疾患、HIVやC型肝炎、パーキンソン病などの精神・神経疾患、そして血液がんといった医薬品が領域となります。

現在の株価は90ドル前後を推移。今年の六~七月の株価を下回る水準であるにも関わらず、三月以前に近いところにいます。

配当利回りは5.26%で、一株当たり年4.72ドルを予定しています。配当性向は45.26%と日本企業の平均と比較すると高めですが、調べてみるとファイザー(PFE)の53.06%と、ギリアド・サイエンシズ(GLID)の38.85%との間でした。

Seeking Alpha(AbbVie配当情報)

AbbVieは負債も大きく、財務的に厳しいため、配当は継続が難しいのではないかと言われています。そんな中で、乳がんの乳房再建、美容医療などに特化したAllerganの買収が2020年5月に完了しており、成長も見込まれ、当面の心配はないとも予測もあります。しかしながら、個人的には配当の継続性が気になるため、除外しました。

JPMorgan Chase(JPM)

JPモルガン・チェースは銀行だという事は分かるのですが、事業の詳しい内容がいまいちわかりにくく、同社日本語サイトから説明を引用します。

JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーは米国ニューヨークに本社を置く世界有数のグローバル総合金融サービス会社です。投資銀行、証券取引、資金決済、証券管理、資産運用、プライベート・バンキング、コマーシャル・バンキング、コンシューマー・コミュニティ・バンキングなど多岐にわたる金融サービスを提供しています。

JPMorgan Chase & Co. サイトより

日本ではJPモルガン証券株式会社、JPモルガン・チェース銀行東京支店、JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社の三組織が事業を行っているので、証券、銀行、資産運用などをしているのでしょう。

雰囲気から三菱東京UFJ三井住友みずほ銀行よりも強そうで、時価総額対決をしてみます。日本のメガバンクの時価総額は、

  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ:562億ドル
  • 三井住友フィナンシャルグループ:400億ドル
  • みずほフィナンシャルグループ:339億ドル

で、三社合計が1,301億ドル(106円/ドルで算出)であるのに対し、JPモルガン・チェースは3,080億ドルでした。

配当利回りは3.61%とペプシ、AbbVieよりは控えめです。額にすると年間で一株当たり3.60ドル。配当性向は64.03%です。

Seeking Alpha(JPMorgan Chase配当情報)

新型コロナウイルスの影響でローンの貸し倒れなどもあることが懸念されていますが、同社はそれに耐えられるだけの用意があり、短期的な不安は薄いと言われています。

株価については、現在の100ドル前後の水準は高いとも言われています。しかし今年三月以前の130ドル台の水準からみるとまだ安い価格。また、13.3%のPE Ratioはかなり低く、長期的にコツコツ拾って行く分にはかえって好都合なのではないかと考えたのが選択理由です。

次回からはJPMを加えて報告

本記事を書くのにあたって、JPMorgan Chase(JPM)を既に購入しています。

2020年9月8日の下落を狙い、購入単価は99.9900ドルで拾っており、次回の九月分からは配当株ポートフォリオ報告シリーズとして紹介していこうと考えています。