SPYD以外の米国配当ETFを探そう – iシェアーズ 好配当株式 ETF (DVY)(VOICEROID解説あり)

動画解説(メカブ投資channel)

2020年ごろ熱かった配当ETFはSPYDですが、それ以外の配当ETFを天邪鬼的に探してみようというシリーズ第二弾。

前回紹介したETFは下記記事からご参照ください。

今回詳細を見るのは「iシェアーズ 好配当株式 ETF (DVY)」

「何故DVYを選んだのか」と問われれば、「たまたま目に入ったから」です。

理由はなくとも、どんなものかを調べるのは重要で、調べてみたら思ったよりも個性があるのではないかと思えてきました。

【注意】本銘柄は個人の意見として記載しているのみで、推奨されるものではありません。ETFの商品内容を確認した上で、ご自身の責任で投資判断を下してください。

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基準となる指数

DVYの英語名称は「iShares Select Dividend ETF」で、日本語は「iシェアーズ 好配当株式 ETF」とほぼ直訳。

具体的にどのようなETFなのか、BlackRock社のDVY紹介のサイトから情報を拾います。

指数はDow Jones U.S. Select Dividend Index

まずは、対象指標が存在するのか。DVYは「Dow Jones U.S. Select Dividend Index」という指数をベンチマークとしています。

「Dow Jones U.S. Select Dividend Index」がどのような指数なのかと、S&P Dow Jones Indicesのサイトでファクトシートを拾い、説明を見ると、

The Dow Jones U.S. Select Dividend Index aims to represent the U.S.’s leading stocks by dividend yield.

S&P Global

と、とてもシンプルな説明です。雑に訳すと「このインデックスは配当利回りが米国有数の銘柄を代表してるよ」といった感じですね。まさしく、そのままです。

もう少し何か情報がないか、探っていくと方法論について説明している文書の暴騰に、以下の記載があります。

Measures the performance of 100 high dividend paying companies, excluding REITs, meeting specific criteria for dividends, earnings, size and liquidity.

S&P Global

REITを除く、配当、収益、規模、流動性において条件に当てはまる100の高配当銘柄のパフォーマンスを測定するものとなっています。

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Dow Jones U.S. Select Dividend Indexに含まれるには

銘柄となる条件

この指数の銘柄となるには、以下の条件を満たす必要があります。

S&P Globalのサイトにある説明を見ると数式もあって読む気が失せてしまいそうなところ、踏ん張ってみます。資料は2026年1月時点です。

  • 一株当たりの配当金が過去五年の平均配当額を上回る
  • 過去五年間のDividend coverage ratio平均が167%以上
  • 過去五年間全て配当金支払いがある
  • 過去12ヶ月にEPSがプラスである
  • 浮動株時価総額が30億ドルを上回る(組み入れ中の銘柄は20億ドル)
  • 一日当たり20万株の出来高がある(組み入れ中の銘柄は10万株)

増配を続けていて、赤字がなく、株式の取引が活発なものが組み入れられる、といったところでしょうか。

銘柄選定・リバランス

毎年実施しており、まず、条件を満たした銘柄を降順にランキングします。現構成銘柄のうちランキング200位以内は、ほかの条件を満たしていれば継続採用とします。そして、新規銘柄を上位から順に追加し、合計100銘柄になるようにします。

確認は四半期毎にも実施しており、過去12ヶ月で減配などあった銘柄が除外となることがあるのに加え、組入銘柄が上場廃止や倒産となった場合は、即座に除外されます。

組入比率

選定された銘柄の構成割合は、配当利回りで決定されますが、各銘柄の構成割合は10%を超えないか、その銘柄の浮動株時価総額を前組入銘柄の浮動株時価総額で割った結果を5倍したものを超えないように定められています。

また、セクターの上限は30%としています。

DVYはどのようなETFなのか?

基本情報

DVYの基本情報を、SPYDと比較します。

DVY参考:SPYD
経費率0.38%0.07%
純資産219億ドル75億ドル
利回り3.42%4.32%
2026年2月19日時点

真っ先に目が行くのが経費率です。

SPYDの0.07%に対し、0.38%と五倍以上の費用が掛かります。純資産は、219億ドルとSPYDよりも多いです。

目論見書に書かれていること

DVYのサイトから目論見書を確認することができます。

目論見書には基本的な情報が書かれていますが、興味深い点は、代表サンプリング(Representative sampling)という手法を用いて、運用していることです。

この代表サンプリングとは、対象となる指数全体のすべての証券を保有するのではなく、代表的な一部の証券に投資して、指数全体と似た投資特性を持つポートフォリオを構築する方法のことを指します。

この手法では、ETFは指数すべての構成銘柄を必ずしも保有する必要がなくなります。

銘柄が非常に多いETFの場合、コストを抑えつつ、指数のパフォーマンスをできる限り忠実に再現することを目指していますが、指数との乖離がやや大きくなる可能性があることは否めません。

DVYに限らず、銘柄数が多いETFではこの手法が採択されていることがあります。

乖離はどれくらいか?

ETFと指数との乖離を、DVYとSPYDで見てみます。

DVYは指数に対して0.45~0.54ポイント下回るパフォーマンスであるのに対し、SPYDは、最大で0.06ポイントを下回るパフォーマンスでした。

SPYDは、指数と同じ銘柄を保有する手法なので、異なる手法での乖離が確認できます。

DVYDow Jones U.S.
Select Dividend Index
SYPDS&P500 High
Dividend Index
過去1年11.64%12.12%7.39%7.42%
過去3年9.45%9.91%7.29%7.28%
過去5年11.96%12.43%11.07%11.10%
過去10年10.38%10.83%9.61%9.67%
設定来8.57%9.11%9.05%9.11%
平均リターン BlackRockとState Streetのサイトから筆者作成

パフォーマンス

DVYのチャートを見ると、凸凹があり、きれいな右上がりという訳ではありません。しかし長期で見れば上昇し続けていることが分かります。

DVYの設定日は2003年11月3日まで遡ります。その設定来のパフォーマンスは518%で、最近の米国株の状況を踏まえると納得の数値です。

構成銘柄

上位十銘柄

DVYの銘柄数は98あり、上位銘柄では聞いたことのある銘柄や、Altriaやベライゾン、ファイザーといった配当銘柄として有名なものが目に付きます。

銘柄割合
SEAGATE TECHNOLOGY HOLDINGS PLC3.50%
FORD MOTOR CO2.56%
ALTRIA GROUP INC2.49%
EDISON INTERNATIONAL2.31%
VERIZON COMMUNICATIONS INC1.99%
PFIZER INC1.88%
KEYCORP1.80%
ARCHER DANIELS MIDLAND1.75%
NEWMONT1.75%
EVERSOURCE ENERGY1.65%
2026年2月19日時点

セクター構成

セクター構成は、経年でみても大きな変化は見られません。

最も高い割合は公益事業、金融と続きます。これらふたつのセクターで半分近くを占めます。その次は生活必需品となっており、約一割です。

DVYの構成銘柄は気になる

むしろ個別株を買いたい?

利回りが3%を超えていて悪くないETFですが、経費率が0.38%という点が、低価格投資信託やETFに見慣れている身としては高く感じてしまいます。

王道な配当銘柄に投資をするのであれば、組入銘柄のAltriaなど買ってしまった方が良いとも考えてしまいました。

コスパよりもETFならではに目を向けてみる

ただ、コスパ至上主義の権化となって費用がかかることを否定するのは避けた方が良いとも思っています。

銘柄のメンテナンスなど必要な経費を要します。

有名な大企業への投資をこのETFで賄え、一定の分配金が見込まれるため検討には値しそうです。

VOICEROID動画

本ETFに関するVOICEROID解説動画です。情報は動画作成当時のものとなります。