アカツキ(3932)からCorsair(CRSR)に乗り替えたが売却

投資

2020年11月にアカツキ(3932)を売却した旨を記事にしました。

売却時の価格が5,150円で買付価格が4,850円であったため、売却益は一株当たり300円と大きくはありません。ただ、アカツキの株価は戻りが非常に悪く、11月上旬のチャンスを逃すことなく、ここで得た資金を米国株に賭けようとしたのが売却を決心した理由です。

因みに売却後、同社の株価は下がり、12月25日の終値は4,110円となっています。

【注意】本銘柄は個人の経験を基にして記載しているのみで、推奨されるものではありません。企業の財務状況やビジネス内容を確認した上で、ご自身の責任で投資判断を下してください。

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Corsair Gamingとは?

Corsair Gaming(CRSR、以下Corsair)という会社を知っている人は、PCを自作したり、ゲーミングパーツなどに興味を持っていたりする人ではないかと思います。

ゲーミングキーボード、ゲーミングマウス、水冷/空冷CPUクーラー、ケースなど、いわゆる「光り物」と言われるパーツを販売しています。

更に、メモリーやSSDといったPCパーツに加え、ゲーム実況に使う機材なども「elgato」というブランドで扱っています。なお、elgatoはCorsairが買収した会社です。

ともすれば、「自作PCパーツのどこが注目点なのか?ただ光っているだけじゃないか」という気もします。これはこれで、所有欲が盛り上がります。

同社の風向きが変わってきたのが、2020年11月のeスポーツコーチングプラットフォームのGamer Sensei買収です。米国ではeスポーツは注目領域で、この買収によりCorsairにも視線が集まることになりました。

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決算推移

2020年9月23日に上場した同社の11月10日に発表された初回決算では、売上が4億5,710万ドル、EBITDAが6,370万ドルという結果。前年同期比では、売上は60.7%増加、EBITDAは185%増になっていました。

2020年では新型コロナウイルスの騒ぎの渦中であり、自宅にいる時間が長くなっていることで非常に多くの需要があり、品切れを発生するお店もあったとのことです。

あれから四年近く経過。売上とEBITDAの年次推移を見ていくと、売上、EBITDA共に2021年がピークでした。2024年第2四半期の資料では、主力の周辺機器において成長は衰えていないことを力説しているものの、比較が減速を始めた2022年以降という事あり、個人的には説得力に疑問符を付けざるを得ません。

Corsair決算資料から筆者作成

株価推移

同社の株価は17ドルで上場後それほど盛り上がりを見せていませんでしたが、決算発表およびGamer Sensei買収の後に上がり始めました。

50ドル近くまで上がったものの、長期に渡り下がり続けています。2024年には10ドルを下回り、回復の兆しもありません。

購入、そして売却

平均取得価格

私はCorsair製品は持っておらず、マウスはRazer、キーボードがLogicool Gという脈絡のないPCゲーミング環境で「せめて株でも買うか。アカツキ売却による軍資金もあるし」という事で購入を決めてしまいました。

私個人的にはeスポーツよりも、Gamer Senseiプラットフォームやゲーム実況向け機材での市場拡大は目先期待できるというのも理由となり、2020年12月10日に36.00ドル、続いて2020年12月14日に33.50ドルで買付。

株価が下がっているのを、下値を拾っているつもりで複数回に渡り買付をした結果、平均取得価額は28.7275ドルになりました。今から振り返ると、落ちてくるナイフを掴みまくって血だらけになっていました。

売却

直ぐに現金が必要という訳でも無かったものの、上述の売上推移と、連動するかの様な株価に痺れを切らし、2024年8月30日に売却。

7.05ドルで売却。日本円換算で約マイナス五十万円の譲渡益です。

学び

大きな額は投資していないとはいえ、マイナスであることは変わりありません。

今回の学びは、コロナ禍での「おうち時間」銘柄に過剰な期待を抱いたことは失敗だったと言えます。確かに、ゲーム実況の動画配信は増えましたが、社会が通常に戻った時点で、当時と同水準の需要が維持されるという事はないという事です。

あのような異常な状況がいつまでも続くことはないという事は、今から振り返ればわかる話。しかし何らかの認知バイアスがあったのか。もしくは催眠状態になっていたのではないかと思います。

決して安くない勉強代ですが、今回の損は将来の何らかの糧になるのではないでしょうか。