2021年1月21日に初めてTitan Medical (TMDI) 株を買付しました。
そして、同社の2020年第4四半期決算が2021年2月11日に発表されています。
米国東部時間で2月22日午前8:56にニュースリリース。同日、市場が閉まった午後4:30にウエブキャストが執り行われています。
ニュースリリースのあった22日の株価は奮いませんでした。
具体的にどのような結果だったのでしょうか。
2020年第4四半期決算
同社の決算は文章であることと、売上の報告というよりも資金調達の報告の様相です。
- 売上:2,000万ドル
- 新株発行を伴う資金調達:2,200万ドル
- ワラント(新株予約権証券)の行使による調達:270万ドル
- 8%シニア担保ローン(原文:8% Senior secure loan)による調達:150万ドル
- 純損失および包括損失:2,060万ドル
ワラントとシニアローンは自分でも書いていて、「何のことやら?」「訳も正しいのか?」と感じています。ただ、この発表から言えることは、売上以上の資金調達を株式発行やローンで行っているという事です。
2020年通年決算
通年でみると、純損失および包括は2,420万ドルとなり、前年の4,190万ドルから圧縮はされています。
包括利益、損失はワラントによるものと書かれていますが、仕組みが正確に分かっていないため「影響があるんだ」という程度の理解に留めておきます。
ちなみに、同社の貸借対照表を見ると、2020年12月31日時点で現金および現金同等物は2,550ドルと増え、事業継続性は問題ないと考えられています。
売上はどこから?
さて、この売上はどこから来ているのかというと、Medtronicという会社の開発およびライセンス契約によるものです。
Medtronicとは何の会社なのか。
同社は日本法人があり、そのサイトを見てみると、電池式体外ペースぺーカーの開発に始まり、現在では心臓補助装置、インスリンポンプや手術機器、手術用ロボットなどを開発製造しています。
Titan Medicalの事業である腹腔鏡手術ロボット開発からみると、親和性が高いといえます。
ベンチャー企業の決算
売上がない、もしくは小さく、資金調達を積極的に行っているものの、費用はどんどん出ていく構図はベンチャー企業ならではです。
Titan Medicalも例外ではありません。
とはいえ、歴史のある会社との開発、ライセンス契約があるというのは一筋の光のように見えます。そして、この命綱ともいえる契約が断たれずに事業拡張していくことを願うばかりです。