Penny Stockを買った – AquaBounty Technologies(AQB)

Penny Stocks

12月4日の米国市場は高値祭り。

ダウ平均が11月24日に三万ドルを超えて高値記録をつけた後、一旦下がったものの、再びの上昇で30,218.26ドルと高値を更新。

NASDAQも12,464.23ポイントで最高値となりました。NASDAQの個別銘柄で注目どころは第3四半期決算が前年同期比で54%の売り上げ増となったDocuSign(DOCU)や5G関連技術での新たな期待で、Qualcomm (QCOM)が一日で約5%株価を上げています。

このような環境下で、買い増ししようとしている銘柄の株価も上がっており、本来は無心で買った方が良いと分かっているものの、楽天証券では「Fractional Share」という一株未満の端株の購入ができないため、銘柄によってはドルコスト平均法的な買い方が出来ずに定期買付が破綻しています。

そこで全く異なる視点で、とある株を見つけて購入してみました。

【注意】本銘柄は個人の経験を基にして記載しているのみで、推奨されるものではありません。企業の財務状況やビジネス内容を確認した上で、ご自身の責任で投資判断を下してください。

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Penny Stockとは?

米国ではPennyは1セントのことを指します。余談ですが、米国で5セントはNickel、10セントはDime、25セントはQuarterと硬貨をこのように別名で呼ぶことがあります。

Penny Stockとはその名の通り一株の値段が1セントのものを指すのかと思われますが、厳格な定義があるわけでもない様子で、概ね一株が5ドル前後までのものをPenny Stockと呼んでいるケースが多いです。

企業とは成熟しつつも、成長の余地があるような銘柄、例えばマイクロソフト(MSFT)やVISA(V)といった銘柄は一株200ドルを超えていて、購入する際にそれなりの資金が必要となります。

片やPenny Stockは、一株が1ドルであれば100株買っても100ドル。資金的に買いやすいことの代償としては、暴落もしくは倒産の危険性はあります。

反対に大化けする可能性もあります。例えば十年前のテスラ(TSLA)は一株が5ドル前後でした。それが今や600ドル近くと約120倍に成長しています(注:株式分割を行っているので参考程度)。

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AquaBounty Technologies(AQB)

「安い株なら、心置きなく買えるかも」と物色をしていて出逢った会社があります。

何を生業にしているのか?

AquaBounty Technologiesとは、社名からすると水に関する技術開発をしていそうな雰囲気です(Aquaは水という意味のスペイン語)。

ところが、社名とは異なりGMOの会社。

GMOは「Genetically Modified Organisms」の略で、遺伝子組み換え生物のことを指します。

同社はGMOの技術を使ってサーモンの養殖をしています。

詳しいことは同社サイトで説明されていますが、ざっと概要を見ると、三十年前に行った遺伝子組み換えを行ったサーモンでビジネスを行おうとしています。このサーモンは天然ものと比較すると成長が早いといった特徴があります。

このサーモンに対して2015年にFDA(連邦食品医薬品局)の認可を取得し、インディアナ州にある養殖場で2019年に卵から飼育を開始しています。

これまで魚を食べる習慣のなかった国が乱獲している昨今、海洋資源の枯渇が心配ですが、テクノロジーで海洋資源・食料資源の確保をしようとしているのがAquaBounty Technologiesです。

2020年第3四半期決算

2020年11月3日に第3四半期決算が発表されました。概要は以下の通りです。

  • 売上は68,000ドル(前年同期比は売上ゼロ)
  • 費用は370万ドルと前年同期比の300万ドルよりも増加、増加要因は法務関連
  • 純損失は360万ドルでこちらも前年同期比の300万ドルよりも増加

インディアナ州施設への投資のため支出もあり、売上はようやく出たものの、まだまだこれからという様子です。

貸借対照表を見ると、負債比率は14.7%と低く、この点は安心材料かもしれません。

AQBに参入

この会社をもう少し早く知ってれば、安い株価で買えたのですが、注文を入れたのが12月4日。

今年一月からの株価を見ると、過熱しているから今更知ることになったというのは合点がいきます。

Yahoo! Finance(AQB、2020年の株価推移)

十二月に入ってからの株価推移を詳細にみると、

  • 12月1日(火)終値:5.75ドル
  • 12月2日(水)終値:5.69ドル
  • 12月3日(木)終値:6.30ドル
  • 12月4日(金)終値:8.06ドル

12月4日は前日と比較すると、株価は28%上昇。取引量も1,300万株におよび、こちらも前日の四倍となっています。

なぜ、いきなり注目されたのか明確なニュースが見つけられていません。

分かっていることはARK Investが運用しているARK Genomic Revolution ETF(ARKG)に580万株ほど組み入れられていることが最近、話題になっています。しかし、このことが12月4日の暴騰につながっているかは不明です。

このような中、「ジャンピングキャッチでもいいいや、えいっ!」と注文し、7.80ドルで約定しました。

保有しているCVS Health(CVS)、JPMorgan & Chase(JPM)などと比較すれば一株あたりは安いのですが、少しでも安い値段で買いたいという貧乏症はここでも発揮されていて、翌週以降も値が下がることがあれば多めに買いたい、上がった場合の買い増しはどうしようか、と悩んでいます。

参入後に公募

AQBを買った後、株価は更に上昇し続けていて、何が起きたのか分かりませんでした。

情報を探してみても明確なものはなく、ARK Investが買っているという事で、私のような個人投資家が飛びついているという話くらいしか見つかりませんでした。

そのような中、同社が12月10日に872万株の普通株の公募価格を6.50ドルとして発表しました。

これにより12月10日の寄付きから暴落しています。

Yahoo! Finance(AQB、12月の推移に吹出し追記)

日中は7ドル前後を細かく上下する動きで、終値は7ドルとなっています。

ただ、こういった会社は資金調達のために株式の公募を行うことがあり、公募価格に合わせるかのような下落、市場に株式が放出されるので希薄化されることで株価が下がるという現象も発生するというのはやむを得ません。

これこそ、下値を拾うチャンスと12月10日に6.92ドルで約定しました。

現在の平均取得価額は7.362ドルとなります。

安いのでまだ買い増しをしたい気持ちもありますが、あくまでも同社は売上が初めて出たばかりです。今回の資金調達も新たな養殖場建設と言われていますが、将来性は未知数ですので、注視したいと思っています。