アマゾンではなくオゾンへの株式投資を考える

投資

アマゾン(AMZN)の株価は一株3,000ドルを超えています。日本円で30万円超。

Yahoo! Finance(AMZN、株式情報)

Fractional Shares(端株)を買うことができないため、一株の投資も慎重にならざるを得ません。

2000年前後にアマゾンが書籍以外の商品を扱い始め、サイトがタブだらけになり、米国内では「使い勝手が悪い」「なんでも手を出して潰れるぞ」といった悪い評判がたくさんありました。

気が付いたら、揶揄される言葉にもなりつつある「BIG TECH」の一社という位置で、誰が二十年前にこの状態を想像したでしょうか。

さて、アマゾン株は高い。でも、アマゾンっぽい会社に投資をして成長を見守りたい、というニーズに向いているかどうかはさておき、そんな会社について深掘りしてみます。

その会社はオゾン(OZON)です。

【注意】本銘柄は個人の感想を基にして記載しているのみで、推奨されるものではありません。企業の財務状況やビジネス内容を確認した上で、ご自身の責任で投資判断を下してください。

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Ozon Holdings(OZON)

OzonはロシアのEコマース会社です。

トップ画面のイメージは楽天市場、ebayやEtsyと似た感じのレイアウトで、オーソドックスな通販サイトと言えます。

OZONトップページ(https://www.ozon.ru/)

同社は2020年11月24日にIPOをしました。IPOの価格は一株30ドルで、取引初日に一時42.50ドルまで上昇しています。初日の終値は40.18ドルでした。このIPOで3,300万株を発行し、9億9,000万ドルを調達しています。

以降の株価は50ドルに届かないところを推移していましたが、2021年2月に入ってから突然の上昇があります。

Yahoo! Finance(OZON、上場来の株価推移)
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Ozonの評価

Ozonのサイトがロシア語で言語切り替えのアイコンも見つけられない。

なので、会社案内などが英語で掲載されているページを探すのに苦労しました。リンクが隠れているわけではなく不注意で見落としていたので、時間がかかったというは話はさておき、いくつかの情報をつなぎ合わせて、Ozonの評価を見ていきます。

決算

まず最初に、同社の2020年第4四半期決算発表は2021年3月30日を予定しています。

現時点の情報はInvestor Relationページにあるプレゼンテーション資料で概要が理解できます。ただ、Appendixにある過去の決算関連の数値は良く分かりません。

そのため、Yahoo! Financeに頼ります。三ヶ年の状況を確認するには、EBIT(支払金利前税引前利益)を見てみます。

TTM*2019年12月30日2018年11月30日
売上87,544,00060,104,00037,220,000
EBIT-17,732,000-18,599,000-5,522,000
EBITDA-13,453,000
*過去12か月間、通貨単位はルーブル、2018年、2019年のEBITDAはデータなし

売上は急成長しています。2018年から2019年にかけては61%の増加、2019年から2020年にかけては46%増。ただし、TTM(過去12ヶ月間)は、おそらく2019年の数字も重なっている可能性がありますので、参考として見てください。

一方でEBITがマイナスで、現状では利益が出ていない。ただし、利益がマイナス、つまり赤字となるのは成長企業ではあり得ることなので驚く必要はありません。

Ozonという会社とロシアのEコマース

Ozonがまだ成長企業なので赤字になっていると述べましたが、Eコマースが成長産業か、となると議論がありそうです。ひとつ言えるのはロシアでは成長産業であるということです。

同社の資料を画像引用します。

OZON Investor Presentationから

資料によると、ロシアのEコマースの普及率は低く、これからと考えられています。

また、資料の下部に「倉庫や物流インフラが未整備」とある様に、ロシアは商品を届けるためのインフラも整備が必要です。日本にいると、現在の物流インフラがどれだけありがたいか理解し難いと思います。

米国もトラブルは多いと言われているものの、宅配と郵便は機能しています。私個人、在米中にトラブルに見舞われたことはありませんが、それでも日本の物流はもっと手を抜いてもよいくらい異次元です。

閑話休題。Ozonは物流の整備を過去に行っており、フルフィルメントセンターと呼ばれる物流センターをモスクワを中心とした西部に九ヶ所に設置し、各戸までの配送も自社ブランドで行うように整備をしてきています。

そのビジネスモデルも楽天市場のようなネット商店街にシフトしてきています。このビジネスモデルに偏ると、取引量は増えても利益率は下がるのではないかという見方もあります。

個人投資家の反応

インターネットにおける評判をいくつか拾ってみると、ロシア人の反応が興味深いです。

Ozonの資料を再び目を落とすと、Ozonブランドは競合よりも認知されているという調査結果を引用しています。これに対し「Ozonはサービスが悪い」「WildberriesやAliExpressの方をよく使う」という声があります。

OZON Investor Presentationから

利用者数や取引数のデータが分かりません。そういったデータを見ていないので、この声が客観的かどうかの判断は保留にします。

競合の方が成長が見込まれるという声の中で、Ozonに投資するのはお金を捨てるようなものだという意見が出てきます。

一方で米国人と思われる投資家には、「アマゾンも最初は酷かったし、今を誰も予想できなかったのではないか」と反論をする人もいて、この時点では水掛け論ではないかと感じます。

SEA(SE)を思い出す

Ozonを調べていて思い出すのが、SEA(SE)という会社のこと。

詳しい会社説明は省略しますが、SEAはシンガポールの会社でEコマース、金融、モバイルゲームサービスを提供している会社です。東南アジアにおける未来のアマゾンとも言われています。

株価は2020年2月5日の終値が256.76ドル。この会社を知ったのが九月で、当時の株価が160ドル前後だったことを振り返ると、買わなかったことを悔やみます。

Yahoo! Finance(SE、過去一年の株価推移)

新型コロナウイルスでの暴落から一本調子で上がっていたため、株価が高いと感じてしまったことと、シンガポール人や台湾人と思われる人たちのコメントで、「SEAのサービスはあまり良くないし、将来性があるとは思えない」というものを見かけ「地元の人がそう言うんだから」と、うっかり意見に流されてしまいました。


今後SEAが成長をし続けるのかどうかは、長期投資の視点では判断をするには早すぎまずが、Ozonへの投資は、二の舞にならないようにと考えています。

ところで、Ozonの突然の株価上昇は情報が見つけられていないので、投資判断に悩みます。

まずは2月8日以降の推移を見ながら三月の決算発表も注視したいと思っています。