AquaBounty Technologies (AQB) という遺伝子組換サーモンを内陸部で養殖する会社の株式を購入を2020年12月にしました。買い増しを行っていたこともありますが、穴の開いたバケツに水を注ぐことにもなっていません。
同社の株価は2020年後半から2021年前半に上昇したこともありましたが、2023年6月2日の終値は0.3954ドルと、まさにPenny Stockと呼ぶのにふさわしい株価となっています。
なお、2023年6月時点の平均取得価額は5.7376ドルです。
AQB株を保有してから二年半が経過しようとしています。株価が低空飛行をしている同社の決算はどのようなものだったのでしょうか。
決算
2020年第4四半期決算振り返り
決算内容の詳細は同社のプレスリリースで発表されており、主要数値は以下の通りです。
- 売上:50,197ドル(前年同期46,367ドル)
- 営業費用:610万ドル(前年同期350万ドル)
- 純損失:610万ドル(前年同期340万ドル)
新型コロナウイルスによりレストランなど外食産業への販売に影響がありました。第3四半期の売上でる68,000ドルから見ると減少しているものの、売上は維持できています。
費用の増加はサーモンのバイオマスが増えたことと、その増えたバイオマス対応のために、サーモンの寄付を行ったことによります。遺伝子組換で成長が早いことが未曽有の事態で仇となり、バイオマスの急激な増加への対応が必要になりました。
2022年第4四半期決算振り返り
直近の第4四半期決算もプレスリリースから主要数値を拾います。
- 売上:45.1万ドル(前年同期41.8万ドル)
- 純損失:607万ドル(前年同期607万ドル)
今回はオハイオ州の養殖場建設に関する言及がメインでした。
通年決算推移
通年決算は2018年から比較可能なので、売上と純損益を経年比較します。
売上と損益を同じ尺度でチャートに表示すると、売上のグラフ棒が殆ど見えなくなっていましたが、2021年から100万ドルを超える売上となり、成長が見られるようになりました。
売上が成長していると言っても、Penny Stockならではの損失が大きいチャートであることには変わりはありません。
EPSに目を向けると、下記の通りマイナスが減少傾向にあります。
- 2018年:-0.94ドル
- 2019年:-0.66ドル
- 2020年:-0.45ドル
- 2021年:-0.32ドル
見通し
2022年第4四半期の決算では、2022年度通期の振り返りをしていて、オハイオ州の養殖場建設について触れ、物価高に伴い工事や設計の見直しを行っている事、2025年前期でフェーズ1、2を完了させる予定であると結んでいましたが、2023年6月2日に工費の高騰により、一旦工事を休止することをアナウンスしています。
加えて、2023年第1四半期決算のリリースでは、遺伝子組換サーモンに限定せず、遺伝子組換ではないサーモンにもビジネスを拡張、例えば米国外におけるイクラ生産など、会社を成長できるようにすることを言及しています。
株の含み損が大きく、手放そうかどうか迷っています。損切りが苦手な性格もあるので、グズグズと保有したままであるものの、時折決算に目を通すことで正気を保っています。