AquaBounty Technologies (AQB) という遺伝子組換サーモンを内陸部で養殖する会社の株式を購入を2020年12月にしました。そして、今年二月にも買い増しを行っています。
同社の株価は今年の一月に12ドルを超えることもありましたが、現在は7ドル前後を推移する水準にいます。

決算発表のあった3月9日の前まで株価は下落。決算発表以降はやや上昇をしています。
さて、その2020年第4四半期と2020年通年の決算はどのようなものだったのでしょうか。
2020年第4四半期決算
決算内容の詳細は同社のプレスリリースで発表されており、主要数値は以下の通りです。
- 売上:50,197ドル(前年同期46,367ドル)
- 営業費用:610万ドル(前年同期350万ドル)
- 純損失:610万ドル(前年同期340万ドル)
新型コロナウイルスによりレストランなど外食産業への販売に影響がありました。第3四半期の売上でる68,000ドルから見ると減少しているものの、売上は維持できています。
費用の増加は鮭のバイオマスが増えたことと、その増えたバイオマス対応のために、鮭の寄付を行ったことによります。遺伝子組換で成長が早いことが未曽有の事態で仇となり、バイオマスの急激な増加への対応が必要になりました。
2020年通年決算
通年決算は2018年から比較可能なので、売上と純損益を経年比較します。

売上と損益を同じ尺度でチャートに表示すると、売上のグラフ棒が殆ど見えなくなってしまっています。Penny Stockならではの投資額が大きいチャートとなりました。
2020年の通年売上は2019年を下回り、損益は増えています。
一方、EPSは下記の通り経年でマイナスが減少しています。
- 2018年:-0.94ドル
- 2019年:-0.66ドル
- 2020年:-0.45ドル
2021年見通しは楽観的
売上と損益やEPSを見ると、絶望的にも捉えられかねませんが、ベンチャー企業ならではの決算と考えています。
普通株式の公募で現金の調達を行い、現金および現金同等物も9,600万ドルに強化して事業運営は問題がなさそうです。
新型コロナウイルスの影響が2021年はどのようになるのか。同社は外食産業の見通しを楽観的に見ています。また本格的な出荷に向けての準備も進めており、鮭が出荷可能な大きさになる秋が楽しみです。